単管パイプを使ったウッドデッキの作り方

しょっぱなから身も蓋もありませんが人工木ウッドデッキの作り方にこれぞ正解というものなど無いと思っています。
特にウッドデッキをDIYで作るのであれば、なおさらお客様でアレコレ工夫していただきたいと思います。
ご自分でより良い方法、良い素材を探してあーでもない、こーでもないと試行錯誤する過程こそがDIYの醍醐味ではないかと思っております。

なので今から紹介するウッドデッキの作り方は、単なる一事例の紹介となります。

今回紹介するウッドデッキを骨格の部分を形成する柱には「単管パイプ」を使いました。
理由は、失敗しても何度でもやり直しがきくから。
極端な話、一切部材を測らずに現場合わせでウッドデッキの組み立てができます。

<単管パイプ>
中が空洞の錆びにくい加工がされた鉄パイプ。
太さは48.6㎜のものが良い。理由は48.6㎜単管用の金具が安く、種類が多いから。
単管パイプ

<直交(ちょっこう)クランプ>
単管パイプ同士を直角に組わせて固定する錆びにくい金具。一個160円位。
売り場にはよく似た自在クランプが紛れ込んでいるので注意。
ちなみにクランプのボルトを締めるソケットは対辺17㎜です。
直交(ちょっこう)クランプ

ウッドデッキの組立工程

ウッドデッキの組立工程は大まかには以下の通りです。

  1. 束柱を立てる
  2. 根太の水平を取る
  3. ウッドデッキ床材を敷く
  4. 切り口や足回りを隠す(任意)

上記の4工程です。単純ですね。

ウッドデッキをはじめて作られる方が手こずるのが恐らく工程①だろうと思います。
ウッドデッキの足(束柱:つかばしら)を必要本数分、垂直に立てるだけなんですが、これが結構骨が折れます。

ウッドデッキの足となる束柱を立てる場所が真っ平であることはほぼありません。
さらに束柱が地面に沈んでいかないようにするための束石(つかいし)を置いてみると凹凸の大きさに驚きます。
通常は、ここで水糸張って水平取って束石の高さを調整したりします。ここを適当にやってしまうと後で調整作業ががうんと増えるからです。

ここで役に立つのが単管パイプと直交クランプです。
パイプとパイプを強制的に直角に組んでいくので、四角い構造体を作るのに凄い便利。
何となく「こーんな感じ?」で置いた単管パイプを直角に組んで、ウッドデッキの床材を置く「根太(ねだ)」を敷くための「大引き」を仮組みしていきます。
大引きが出来たら、四隅に束柱(つかばしら)を立ててウッドデッキ全体の高さを決めます。

大引きと四隅の束柱
あとは水平器を見ながら、残りの束柱をどんどん垂直に立てていきます。
水平が狂ったらその部分のクランプを緩めて、束柱の単管を押したり引いたりしてやるだけです。

あと写真には残してないけど転圧だけは、執拗にやりました。
束石が沈んじゃったら水平も何もないので。

直交クランプの締め付けはインパクトドライバーがあればすごく楽。
私はマキタの18Vのインパクトでサクサク締めました。
当たり前ですがボルトの締め付けが弱いと、後から緩んで大引きと根太の水平垂直が狂うので、ちゃんと締まってるかスパナで確認するのをおすすめします。

ここまで出来たら人工木ウッドデッキ作りはもう8割方完了です。
あとは、ウッドデッキの床板を敷く根太を大引きに取付けていきます。

根太はネグロス電工社の「ダクターチャンネル」を使いました。
この部分は別の記事で詳しく紹介する予定です。



ダクターチャンネルの根太にウッドデッキの床板を置き
専用の固定金具をドリルビスでとめたらおしまいです。

固定金具で床板をとめる部分

完成図

単管パイプウッドデッキ完成図
あっという間にウッドデッキの完成~。
ね?簡単でしょう?誇張抜きに小学生でもできると思います。

単管パイプウッドデッキ完成図遠景
単管パイプウッドデッキ完成図遠景
2~3か月使ったら、水平器を当ててみて下さい。
ウッドデッキの重量で束石が沈み込んだりしてれば、水平が多少狂っていると思います。
そうなっていたら、水平が狂っている箇所のウッドデッキ床板を外して、束柱を調整して下さい。

単管パイプ・ウッドデッキの費用

ちなみに今回かかった費用は以下の通りです。

<単管パイプ φ48.6 2m>
1,280円 × 7本 = 8,960円

<直交クランプ φ48.6用>
190円  × 18個 = 3,420円

<ダクターチャンネル D1‐2m>
1,200円 × 3本 = 3,600円

<ダクタークリップ DC42>
175円 × 9個   = 1,575円

<ドリルビス 20㎜>
15円  × 36個  =  540円
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床板以外の合計  = 18,095円

今回床板は、リクシルの「レストステージ」の床板を選びました。

<レストステージ 床板>
1,800㎜ × 11本 = 49,247円

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全部の合計金額
18,095円 + 49,247円 = 67,342円

かかった時間は、草むしりを除いて4時間くらい。

あとからいくらでも調整ができるので単管パイプウッドデッキは初心者にこそおすすめです。
是非お試しあれ。

今回使用したネグロス電工の商品はこちら

ぜひ ご参考になさってみてください

単管パイプを使ったウッドデッキとネグロス電工の話【人工木ウッドデッキ】

今回使用した デッキ材は リクシルの「レストステージ」はこちら


レストステージ