穴開きについて
ヨーロッパの街角では定番の、斜め前にテントが張り出してくる巻上げ式のオーニングテント。そして骨組みにキャンバス(生地)を張ってある固定式のテント。どちらも普通はフレーム等の本体よりもキャンバス(生地)のほうが先に痛んできますね。キャンバス(生地)第一の敵は紫外線。紫外線によってキャンバス(生地)の柔軟性が損なわれていきます。柔軟性が損なわれると固くなる。固くなると、衝撃に対して弱くなるのです。
キャンバス(生地)張替えのご相談で最近多いのが、「台風でキャンバス(生地)が破れてしまった」というおはなし。テントを取付けたばかりの頃は、強い風が吹いたくらいでキャンバス(生地)が破れてしまうことなど考えられなかったはず。ではなぜ突然、風によってキャンバス(生地)が破れてしまったのか。
実は、突然ではなかった可能性があります。キャンバス(生地)を日頃から注意して見ていると、微細な穴が見つかったかもしれません。これは砂のような細かいゴミが当たって開いた穴。この微細な穴は、キャンバス(生地)が柔軟性を失ってしまった証拠です。
このまま使い続けていると、台風やどしゃぶりの雨など大きな圧迫を受けたときに、一気に広範囲に破れてしまう事態を招くのです。
取付け場所状況やご使用状況にもよりますが、おおむね10年過ぎたらダメージが目につき始めるケースが多いようです。
破れたテントは見た目がよくありません。テントは目立ちます。テントのキャンバス(生地)の状態を日常的にチェックなさってください。晴れた日に下からキャンバス(生地)を見上げて、きらきら光る点が見つかったら、そろそろお張替えのご検討をなさる時期です。
汚れについて
落ち葉のふんだんにかかる環境や火山灰の影響、交通量の多い場所では排気ガスの付着…キャンバス(生地)の「汚れ」にお悩みのかたもいらっしゃいます。テントメーカーではキャンバス(生地)のクリーニングも請け負っておりますが、クリーニングが有効なのは、テントお取付けからせいぜい2~3年以内の汚れのみ。長年こびりついた汚れに対してのクリーニングはあまり成果を期待できません。いずれキャンバス(生地)張替えの必要が生じたタイミングで、汚れが目立たないように濃いめの色をお選びになることをおすすめいたします。
幹線道路沿いの店舗様からご相談を頂戴したケースでは、テントお取付けからまだ5~6年とおっしゃっていましたが、キャンバス(生地)は排気ガスで真っ黒でした。黒色等のキャンバス(生地)にお張替えをご提案しましたがお店のイメージにふさわしくないとのことで、固定テントからオーニングテントへの交換をご検討となりました。オーニングテントは巻上げ式ですので、夜間等に巻き上げておくことで少しでも排気ガスに触れる時間を少なくする算段です。
強いて言えば、ハッピーコーポレーションで取り扱っているテント生地のなかでは、より高級感のあるキャンバス(生地)ほど汚れが蓄積しやすいです。織物っぽい仕上げのおしゃれなキャンバス(生地)は細かな凹凸に汚れが入り込みやすいのです。なんでも金額が高いほうが良いというわけでもないんですね。
とは言え、汚れについてはキャンバス(生地)の質よりも取付け場所条件のほうが重要な要素です。
色味のおはなし
「屋外で使用するキャンバス(生地)の耐久年数は3年」
生地メーカーの見解です。ただしこちらは色の「持ち」のおはなし。色落ちしてくると、黄色やピンクはほぼ「白」に、紺は「うす青」に、緑は「うす緑」になると考えてください。現実的には、色落ちだけの理由で、3年程度しか使っていないテントのお張替えをご検討されるお客様はいらっしゃらない印象です。
結論として
固定式のテントも巻上げ式のオーニングテントも、お取付けから10年経ったら、キャンバス(生地)お張替えのご検討を始めてください。こちらからお問合せを!